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なぜ衆議院は解散するのか?

衆議院解散

衆議院の解散?なんのため?

政治ニュースを聞いているとよく耳にする言葉

衆議院の解散

衆議院の解散とは文字通り、衆議院議員が解散となり議員の資格を失うことです

それはわかるんだけれど・・・

恐らく多くの人が疑問に思うこと、それは

なぜ議員の職を失してまでわざわざ解散するのか?

ということだと思います

野党から不信任決議案を出すにしても、内閣総理大臣自らが解散宣言するにしても、結局は自分たちが国会議員の資格を失うことになります

普通に考えれば、それって失業です

なのに、なぜわざわざ解散するの?させるの?

とても不思議ですよね

ここではなぜ衆議院が解散するのかを詳しく見ていきます

どのような時に衆議院は解散するのか?

衆議院が解散するパターンは2つあります

ひとつは、内閣総理大臣がみずから解散を決断する場合

もうひとつは、内閣不信任決議案が決議された場合です

ひとつひとつ見ていきましょう

ひとつ目の内閣総理大臣がみずから解散を決断する場合です

この解散の根拠は憲法7条に根拠があります

故に7条解散と呼ばれます

7条解散は、内閣総理大臣の判断で出来る解散であることから、内閣総理大臣の伝家の宝刀とも呼ばれます

なぜわざわざ議員職を失うのを覚悟で、内閣総理大臣は衆議院の解散に臨むのでしょうか?

そもそもそんな男気ある人って、国会議員にいるのでしょうか?

実はこの7条解散は、内閣総理大臣サイドにそれなりの勝算がある時にしかなされません

例えば

この法案をなんとか通したいんだが国会内には反対意見も多いなあ”(-“”-)”

という状況があるとします

状況的には、内閣を支持してくれる議員が増えれば解決しそうですね

こういった場合、地道に国会内で答弁して説得していくよりも手っ取り早い手段があります

選挙を行うことです

衆議院議員メンバーを刷新し、現与党勢力がさらに上回れば法案を通しやすくなります

そのために衆議院を解散し、再度衆議院総選挙に持ち込むのです

街頭演説や告示で政党方針を示し、国民が理解し多数票を得られれば国民も現内閣を支持しているということになります

わざわざ解散し、手間とお金をかけて衆議院議員総選挙を実施した結果、国民から支持されたわけですから、俺達の政策に文句ないよね?と堂々と言えるわけです

当然、民意も現与党を推しているわけですから野党は弱腰になります

こうなると完全に内閣総理大臣の思惑通りに事が運んだことになります

故に伝家の宝刀なのです

この伝家の宝刀は一か八かでは絶対に抜きません

選挙をすれば勝つというタイミングでしか内閣総理大臣は解散をしかけないのです

ただ、ここにもやはり組織票の存在が大きくものを言います

個人的に見てみたいのは、解散という伝家の宝刀を抜いた挙げ句、選挙で大敗、失職というオチ

まるでドリフのような展開です(;^ω^)

ただ、このオチを見るにはやはり投票率を上げるしかないのです

投票率が低ければ、結局組織票に左右されるのが選挙です

伝家の宝刀も、より緊張感を持って抜いてもらうために、もっと国民は政治に関心を持たなくてはなりません

69条解散 不信任決議案

上記の解散は内閣総理大臣みずから行う7条解散です

もうひとつは69条解散があります

内閣不信任決議案が可決されることによる解散です

この内閣不信任決議案は衆議院議員51人以上の賛同で提出できます

この案が衆議院本会議において、出席議員の過半数で可決されると内閣は、10日以内に衆議院を解散するか、総辞職しなければならないと憲法で規定されています

ただ、この69条解散ですが案を提出するまでは比較的ハードルが低いですが、可決となると一気にハードルが上がります

そもそも総議席数の過半数以上を占めているのが与党ですので、野党が提出した不信任決議案が衆議院本会議で可決されるためには与党の議員からも賛成者が出てくる必要があるからです

自らの政党に対して反旗を翻すわけですから、よほどの事情がない限りあり得ないことです

事実、戦後に69条解散が可決された事例はこれまでに以下の4つしかありません

1948年(昭和23年)の第2次吉田内閣

1953年(昭和28年)の第4次吉田内閣

1980年(昭和55年)の第2次大平内閣

1993年(平成5年)の宮沢内閣

です

失職して万歳?衆議院の解散

以上が衆議院が解散する理由と状況となります

衆議院の解散をわかりづらくさせている理由は他にも有ります

衆議院の解散時に行う国会議員の万歳です

69条解散の場合、野党与党をやっつけたという図式ですから、野党側万歳するという気持ちはわからなくもないです

ただいずれにせよ、全員が国会議員の資格を失い失職するわけですから、野党も手放しでは喜べないはずです

この万歳、なんのために、するのでしょう?

調べてみると、この万歳に明確な意味はないそうです

衆議院の解散は天皇の国事行為のため、それに対する敬意だとか、いろいろあるようですが、慣例的に行われているという理由がもっとも濃厚なようです

失職で万歳?

これが一般人からするとよくわかりにくいんですよね(-_-;)

クビになって万歳して帰ってきた!?(;゚Д゚)

なにしとんねん!!?(;゚Д゚)

はい

普通なら奥様にぶっとばされます

私なりにいろいろ紐解きましたが、全員が全員手放しに喜んでるわけではないということがわかってきました

まず、解散に持ち込んで喜ぶ人が必ずいることは、もうおわかりですね

それは7条解散の場合の内閣総理大臣

そして、69条解散の場合の野党です

理由は先に述べた通り、7条解散の場合はそれ相応に勝つ算段があるから内閣総理大臣は解散に踏み切ったという事実

69条解散の場合、野党が与党をやっつけたということと、それによって野党も与党に転じるチャンスが出てきたという事実

こうした背景がわかると、快く万歳をする人の気持ちがわかります(*´ω`*)

さらに相変わらずの投票率の低さならば組織票を抱えている政党、特に上層部はまず安泰でしょう

まーいっか(;^ω^)どうせ選挙勝つしー♪

ぐらいのノリで万歳しているでしょう

問題は、失職して死活問題となる議員さん達

いきなり予定外の無職です(-_-;)

本当は万歳どこの騒ぎじゃないんでしょうね

涙目になりながら

早く帰って選挙の準備しなきゃ〜(;_;)

また地元廻りか~(;_;)

などなど頭の中ではよぎっているのでしょうね

そう考えると気の毒な万歳にも思えてくるのです

衆議院解散は誰得?

結局のところ、衆議院の解散は勝つ算段があり、自身が政権を担う覚悟がある者が主導で行うと言えます

7条解散ならば内閣総理大臣、つまり現与党が勝つ算段がある場合

69条解散ならば野党が勝つ算段がある場合、かつ自らが政権を担う覚悟がある場合です

衆議院議員総選挙にかかる費用は500〜600億円です

とんでもない額ですよね”(-“”-)”

いくら国家予算内とは言え、簡単に解散なんてされてたら国民感情もたまったもんじゃありません

それって税金ですよね

結局組織票でお馴染みの政党が勝つという茶番ではなく、最後の開票までわからないという手に汗握る選挙を実現させたいものです

勝つのが当たり前ではなく、自らの議員生命をかけ民意を問う、本来の衆議院解散の目的をもって行ってほしいものですね

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